まだ世の中にないものを。
実験も装置もすべて自分で考える
知財開発部は、まだ世の中にないものを作る部署です。カワタの新製品の開発を行っています。開発をするときには基礎的な要素検討の実験が必要で、その実験をするための装置から自分たちで作ります。実験方法や測定方法、測定基準、判断基準も、前例がないことが多いです。カワタが培ってきた技術や知恵を応用することはありますが、何をどう使って作るかをすべて自分たちで考える、ゼロからのものづくりをしています。実験データや実験装置、実験材料には機密事項に含まれるものがあり、社内や課内でさえも限られたメンバーしか情報を開示できないことがあります。年に1度社内で開発を発表する機会があり、そこで新製品として商品化する機械が生まれることがありますが、私が携わっているプロジェクトの中には公表せずに入社以来ずっと長く研究を続けているものもあります。カワタの中でも極めて秘密が多い部署ですが、カワタの未来を創る部署であると思っています。どんな技術や製品があったらカワタは社会にもっと貢献できるだろうと考え、研究に励んでいます。
小さな「できた」を積み重ねて。
技術と発想を掛け合わせて進化していく
私の課の仕事は、すぐに大きな結果が出るものではありません。日々実験や開発を進める中で、この課題をクリアできた、この方法は改良できたと、根気よく粘り強く昨日まで無かったものを増やし、着実に一歩一歩小さな「できた」を積み重ねていくことが仕事の醍醐味です。実験データは必要な分より多く残すようにしています。例えば実験後の機械の写真を撮る時に、特に必要ではない斜めからも撮っておく。1ヶ月経っても3ヶ月経っても成果が出なかった時、見方を変えるために斜めからの写真を並べて見ると、何か新たな切り口に気づくことがあったりするんです。やっていることに無駄なものはなく、すべてに可能性があることは励みになります。ないものを生み出す仕事なので知識や技術に長けた人が良いかというと、そのようなことはありません。若い方がいないと次の世代のものづくりはできないと思っています。部品や組立一つとっても技術は進化していきます。私たちの世代ではこの方法しかないと思っていたことが、若い世代から見ると改良できることがあり、それはカワタの進化に繋がります。技術と発想を掛け合わせ、カワタならではの価値を生み出していきたいと思います。
ワタシの“解決”エピソード
私が長く取り組んでいる、誰にも言えないプロジェクト。入社して半年は全く成果を出せなかったのですが、カワタが培ってきた技術や知恵を借りながら機械化できるまで仕上げ、実際にお客様の実験用として機械を納入することができました。このプロジェクトは納入して終わりではなく、今もお客様の研究部隊と継続して次のステップへ進めています。公表はできませんが、結果を出して会社やお客様に貢献できていることは嬉しいですね。
1DAY
SCHEDULE
ある1日の流れ
前日までの進捗確認、今日行う作業工程の確認を行います。
実験で取得したデータの集計、分析を行い、翌日以降の実験計画を考えます。
MY REASON カワタを選んだ理由
前職は小規模な製造会社で機械の設計や組立を行っていましたが、もっと幅広いものづくりに挑戦したいと考えていた時、カワタの求人を見つけました。カワタは身の回りにある多種多様なプラスチック製品の製造を支える会社。乾燥機や輸送機の設計に携われるのかと思って詳細を見ると、「世の中にないものを作る」知財開発部の募集でした。枠にとらわれずにものづくりにチャレンジしたい気持ちがあった私にはぴったりだと感じ、求人に応募しました。
カワタの社員は皆さん知識レベルが高く、穏やかな方が多いです。輸送や粉体の技術について質問すると、どなたに聞いても答えが返ってきます。前職までは機械のことは機械を扱っている人しか分からないことが多く、職人気質の強い職場を経験していたので驚きました。柔らかな社風で働きやすいですね。
これからチャレンジしたいこと
さまざまな機械の開発を行うために、個人的なスキルアップは続けていきたいです。機械の設計や組立、化学は得意ですが、電気の分野は制御課の方に及ばないので勉強したいと思っています。電気の知識があればもっと違う見方ができて、実現したい形により早く近づけることができるだろうと思います。
知財開発部としては、世の中にお客様の役に立つ、カワタならではのヒット商品を出すことが目標です。ヒット商品はスペックだけではなく、世に出すタイミングの見極めも重要になります。その時に備えて新製品や新技術を少しでも多く開発し、カワタの進歩を支えていきたいと思います。